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今だから、わかること ― 2種類の学校 ―

私が日本語教師を始めたころ、
お世話になった学校のひとつA校は異常なケチっぷりだった。
実際どこの学校も確かにそうなんだけど、
コピー枚数、トイレットペーパー、電気、空調…
このA校の場合、普通の節約マインドを尋常でなく超えていた。
事務がとにかくそういうことにうるさくて、
いちいちがみがみ言うので不快に思っていた。
進路指導で部屋を使うにも(つまり電気代)、
コピー一枚取るにも、教員は冷や冷やしていた。


代わってB校の話。
ここは、学生の満足度を上げられるのならコピーもばんばん使え、
パーティもどんどんしろ、
プライベートでも学生たちと飲み会をしろ、とのこと。
その代り試験の合格率を上げること、全員をいい学校に進学させるようにすること、
留学生の母国のインターネットサイトにこの学校の悪口や悪い評判を書かせないこと。
いい学校に入ったり、何らかの試験で優秀な成績を修めれば賞金を出す。
遠足も豪華。




今だからわかる。




学校には2種類あって、


「教員のことを考える学校」
「学生のことを考える学校」




一見、「学生のことを考える学校」が素晴らしい学校だと思うでしょう?



でも、


教師も生身の人間。
「学生優先の学校」は、その代りに何かを犠牲にしていることが多い。
その犠牲になっているのが教師たち。



絶対に教師自身の携帯を使わせないで、引き継ぎも学校の電話を使わせたのはA校。
学生と教師とのトラブルで、教師側を守ったのもA校。
我々教師たち個人の持ち出しで準備して、日本文化の体験授業をした時に、
「ありがとう」と言ってくれたのもA校。




今考えれば、わかる。




何の手当ても出ないのに、教師の携帯で学生とのコンタクトを取らせていたB校。
学生とのトラブルがあれば、教師を即クビにしていたB校。
教師がどんなに出費して授業準備しても当たり前だとばかりに、
教師たちの人の好さを食い物にしていたB校。
学生に賞金を出しても、教師への給与の支払いがおかしいB校。
時間かまわずかかってくる学生からの電話、作らされるプリントの量、
こなさなければいけない飲み会など、就業時間外の仕事量が尋常じゃなかったB校。



自分が生身の人間である、ということを前提として、
働いていて安心感がある学校はどちらなのか。



B校のような学校は、何があっても悪いのは教師。
教師への要求がことのほか大きいので、
意外とこういう学校が欲しがるのは、養成所出たての新米教師。
なぜなら、「修行」という名のもとに、いいように働かせることができるからだ。
そしてこういう学校の主任も、新米の方が実はいいと思っている。
それは「自分の色」に染められるから。
あとは他の経験がある日本語教師の悪口言っていればいいわけで。



当初は「この学校、学生のために尽くしてる!」とか
「学生と教師の間が近い、すばらしい学校!」などと、
教師側も学校の表面的なヒューマニズムに目がくらんでて、
言うとおりに働いていたりするのだが、


そのうち色々な学校を兼任するうちに、
自身への扱いに疑問を抱くようになる。



それはやっぱり教師が生身の人間だからだ。



「好きならできるはず」


という考え方は、現代ではすでにモラハラに値する。
単身赴任や超過残業を欧米でも一部中東でも「人権侵害」と考える。
だからワタミやユニクロが「世界基準」になるにあたって、
考え方を見直しているわけで、
どんな業界でも日本がそういう考え方を
いつまでも引きずっているのはどうかと思う。


人の「好き」という気持ちにも色々な温度があって、
「好き」だから寝ないで働ける人もいれば、
「好き」なのは本当、生活の中の他の色々なものと同じくらい、
と言う考え方の人もいる。


…と、B校で疲れ果てて辞めていった先生たち(小生も)を思い出しながら、つづってみた。
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プロフィール

miyabiyutaka

Author:miyabiyutaka
夢を追って心が折れてしまう前に。
______________

某本にかこつけてタイトルつけてみたけど…
日本人「の」、って、教えにくい日本語ですよね。
日本人「が」、だったらまだやりやすいんだけどな。


学生のための日本語教育ブログだったら、他にいっぱいありますのでそちらへどうぞ。
日本語教師として「働く側」からのブログです。

拍手ありがとうございます。この業界で、表だって言いたいことが言えない方々の「声なき声」だと思うと、励みになります。

コメント返信までは手が回らないかと思いますが、貴重なご意見感想は残させていただく所存でおります。









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